ボクシング名勝負ブログ

読むだけでボクシングに詳しくなる!名勝負を分析。検証。さらには未来の名勝負を予想します。

モハメドアリVSジョージフォアマン。祝100記事記念!キンシャサの奇跡を徹底的に振り返る。

www.youtube.com

f:id:gokanno:20190615222611j:plain

f:id:gokanno:20190615222626j:plain

ジョージフォアマンのパンチで

モハメドアリは生涯初のKO負けに

なるだろう。

 

フォアマン戦がアリの

ラストファイトになるだろう。

 

アリに勝ち目はない。

 

フォアマンの前半KO。

 

1974年10月30日

アフリカのザイールという国の

首都、キンシャサで行われた

世界ヘビー級タイトルマッチ。

 

両者のファイトマネーは

合わせて30億円

(15億円ずつ)

 

チャンピオンは、

当時無敗で無敵。

像をも倒す(笑)と

言われていた

ジョージフォアマン。

 

f:id:gokanno:20190615222916j:plain

f:id:gokanno:20190615222932j:plain

 

対する挑戦者は、この時

世界ランク一位のカリスマ

モハメドアリ。

 

f:id:gokanno:20190615223204j:plain

f:id:gokanno:20190615223214j:plain

そう、

専門家や評論家。

当時のボクシング雑誌の中でも

読者の投稿などでも

アリがフォアマンに勝つと

本気で予想していた人は

誰もいない状況でした。

 

そんな逆風をはねのけての

アリのKO勝ち。

 

f:id:gokanno:20190615223239j:plain

 

なので、この試合は

キンシャサの奇跡

と呼ばれ、今なおファンの間では

語り草となっている一戦です。

 

そもそも、なんで

モハメドアリは

ジョージフォアマンに負けると

思われていたのか、

そこから振り返りましょう。

 

まずは、

年齢差

この時、フォアマン26歳。

アリは32歳。

ん??そんなに騒ぐほど?

普通じゃね?

と、今の感覚だと思ってしまいますが

当時は25歳過ぎでベテラン、

30歳ではほぼ引退という時代。

なので、アリの32歳という年齢は

かなり不利に傾く要素でした。

 

そして、

ジョーフレージャー、

ケンノートンとの

対戦比較。

 

フォアマンはチャンピオンだった

ジョーフレージャーに挑戦して、

ほぼフルボッコで2ラウンドKO。

見事に戴冠。

 

f:id:gokanno:20190615223932j:plain

 

そのジョーフレージャーに対してアリは

この時までに、2度戦い1勝1敗。

しかも第一戦は最終15ラウンドに

痛烈なダウンを喫しての判定負け。

再戦ではフレージャーに勝利するものの

なんとか判定勝ち。

 

f:id:gokanno:20190615223951j:plain

 

ではケンノートンでの比較ですが、

フォアマンはアリ戦の直前の

防衛戦をケンノートンを迎えて

あっさりと2ラウンドKOで

沈めました。

 

f:id:gokanno:20190615224018j:plain

 

それに対してアリは、

ケンノートンとも2度戦い、

1勝1敗。

第一戦では顎を割られて

判定負け。

 

f:id:gokanno:20190615224039j:plain

 

再戦はアリが勝利するものの、

やはり判定勝ちと。

フォアマンの圧倒的な

パフォーマンスに比べると、、、

やはり見劣り感は否めず、

アリにとっては不利な

材料の一つになったようです。

 

専門家の予想の中に

もしアリが全盛期だったら、

とか。

あの頃のスピードがあれば、

あるいは。

とか。

願望を含んだ意見が多く

見受けられました。

 

f:id:gokanno:20190615224156j:plain

 

それは、アリの年齢の

問題だけではなく、

アリがベトナム戦争の徴兵を

拒否したためにボクサーライセンスを

剥奪されて、強制的に

約3年間ものブランクを

作らされてしまったことに

起因しています。

ボクサーとしての一番大事な

20代後半。全盛期の時間を

アリはファイトすることが

できなかった。

だから、あの若くて

力強いフォアマンには到底かなうまい。

という先入観も混じっていたように

感じます。

 

さて、

天下の勝負師

モハメドアリは一体どのようにして

この逆境を跳ね返し、

あのKO劇を演出したのか。

 

アリ、

現地の人と仲良くなる。

 

f:id:gokanno:20190615224228j:plain

 

試合の一か月前以上から

現地入りしたモハメドアリ。

喋りはおもしろいし、

人懐っこい性格を活かし、

ザイールに打ち解けるアリ。

 

f:id:gokanno:20190615224248j:plain

 

対してフォアマンは

寡黙な性格もあり、

ジムに籠ったまま、

練習以外ではあまり

出歩かなかったようです。

 

これにより、

ザイールは

全員アリを応援

という状況になり、

あの有名な

アリボンバイエ!

(アリ、やっちまえ!)

という言葉はここで生まれました。

後の猪木ボンバイエの

ルーツはザイールだったw

っていうね。

 

まず外堀を固めたアリ。

情報戦術に長けていることは

間違いありません。

戦いとは戦う前から始まっている。

孫子の兵法のような策略を感じます。

が、単純に

アリの天然のような気もします。

( *´艸`)

 

リングに上がった両雄ですが、

アリの応援のみで

フォアマンはリングに独りぼっち。

お互い地元でもないのに

フォアマンにとって完全アウェイ。

すごいですよねw

 

f:id:gokanno:20190615224539j:plain

 

ロープに詰まったら

アリに勝ち目はない。

 

これも戦前、多くの有識者

ボクシング関係者たちが

口を揃えて言った言葉です。

 

f:id:gokanno:20190615224710j:plain

f:id:gokanno:20190615224721j:plain

アリは、

1ラウンドから

最終ラウンドになった8ラウンドまで

なんと、

ロープを背負いまくりの

詰まりまくり。(゚∀゚)

後にこの戦法は

ロープアドープ

と呼ばれ、

キンシャサ=ロープアドープ

みたいな感覚にまで昇華してます。

 

アウトボクシングが身上の

アリがのっけから脚を止めて

フォアマンのパンチを受け止めている。

 

ように見せて、

 

実はロープに深く寄りかかることで

フォアマンのパンチの強さを

殺すという作戦でした。

そうとは知らずフォアマンは

全力でアリに殴りかかるものですから

スタミナが思った以上に早く枯渇。

 

しかも、フォアマンが攻めてくると

アリはクリンチをして

フォアマンの耳元で

 

そんなものか?

その程度か?

もっと打って来い!

 

と挑発。

映像を注意してみて下さい。

アリはずっとフォアマンに

話しかけてます。

 

今の時代ならレフェリーに

注意されそうですが笑

 

このようにアリの術中に

どんどんハマっていくフォアマン。

 

f:id:gokanno:20190615224829j:plain

 

そして迎えた第8ラウンド。

電光石火。

なんて言葉をよく耳にしますが

電光石火

とはこのことだ。

という稲妻のようなコンビネーション。

 

機を見るに敏。

高速連打!!!

 

アリの周りをサークルするように

マットに倒れこむフォアマン。

 

f:id:gokanno:20190615224909j:plain

 

f:id:gokanno:20190615225022j:plain

 

追撃をすることなく

それを見届けるアリ。

 

完全に映画の

ワンシーンです。

 

いやぁかっこいい。

 

二人ともかっこいいです。

 

f:id:gokanno:20190615225040j:plain

 

しかもこの8ラウンドKO。

なんと

アリの予告KO的中という

 

まさに神がかった試合でした。

この試合で

アリのカリスマ性が盤石になり

神格化されたことは言うまでも

ありません。

 

まだ観たことがないという

若い世代のファンの方も

いると思います。

 

これは絶対に観ておくべき試合なので

必ず観るようにしてください笑

 

f:id:gokanno:20190615225125j:plain

 

私は昔、VHSを買って

観たんですから。(∩´∀`)∩

(これ毎回言ってる感じですw)

 

f:id:gokanno:20190615225322j:plain

 

ではまた次の名勝負で

お会いしましょう♬

 

 

www.xn--pckcu0mrev87t1zbp37q.com

 

George Foreman vs Muhammad Ali