モハメドアリVSジョージフォアマン。祝100記事記念!キンシャサの奇跡を徹底的に振り返る。
ジョージフォアマンのパンチで
モハメドアリは生涯初のKO負けに
なるだろう。
フォアマン戦がアリの
ラストファイトになるだろう。
アリに勝ち目はない。
フォアマンの前半KO。
1974年10月30日
アフリカのザイールという国の
首都、キンシャサで行われた
世界ヘビー級タイトルマッチ。
両者のファイトマネーは
合わせて30億円
(15億円ずつ)
チャンピオンは、
当時無敗で無敵。
像をも倒す(笑)と
言われていた
ジョージフォアマン。
対する挑戦者は、この時
世界ランク一位のカリスマ
モハメドアリ。
そう、
専門家や評論家。
当時のボクシング雑誌の中でも
読者の投稿などでも
アリがフォアマンに勝つと
本気で予想していた人は
誰もいない状況でした。
そんな逆風をはねのけての
アリのKO勝ち。
なので、この試合は
キンシャサの奇跡
と呼ばれ、今なおファンの間では
語り草となっている一戦です。
そもそも、なんで
モハメドアリは
ジョージフォアマンに負けると
思われていたのか、
そこから振り返りましょう。
まずは、
年齢差
この時、フォアマン26歳。
アリは32歳。
ん??そんなに騒ぐほど?
普通じゃね?
と、今の感覚だと思ってしまいますが
当時は25歳過ぎでベテラン、
30歳ではほぼ引退という時代。
なので、アリの32歳という年齢は
かなり不利に傾く要素でした。
そして、
ジョーフレージャー、
ケンノートンとの
対戦比較。
フォアマンはチャンピオンだった
ジョーフレージャーに挑戦して、
ほぼフルボッコで2ラウンドKO。
見事に戴冠。
そのジョーフレージャーに対してアリは
この時までに、2度戦い1勝1敗。
しかも第一戦は最終15ラウンドに
痛烈なダウンを喫しての判定負け。
再戦ではフレージャーに勝利するものの
なんとか判定勝ち。
ではケンノートンでの比較ですが、
フォアマンはアリ戦の直前の
防衛戦をケンノートンを迎えて
あっさりと2ラウンドKOで
沈めました。
それに対してアリは、
ケンノートンとも2度戦い、
1勝1敗。
第一戦では顎を割られて
判定負け。
再戦はアリが勝利するものの、
やはり判定勝ちと。
フォアマンの圧倒的な
パフォーマンスに比べると、、、
やはり見劣り感は否めず、
アリにとっては不利な
材料の一つになったようです。
専門家の予想の中に
もしアリが全盛期だったら、
とか。
あの頃のスピードがあれば、
あるいは。
とか。
願望を含んだ意見が多く
見受けられました。
それは、アリの年齢の
問題だけではなく、
アリがベトナム戦争の徴兵を
拒否したためにボクサーライセンスを
剥奪されて、強制的に
約3年間ものブランクを
作らされてしまったことに
起因しています。
ボクサーとしての一番大事な
20代後半。全盛期の時間を
アリはファイトすることが
できなかった。
だから、あの若くて
力強いフォアマンには到底かなうまい。
という先入観も混じっていたように
感じます。
さて、
天下の勝負師
モハメドアリは一体どのようにして
この逆境を跳ね返し、
あのKO劇を演出したのか。
アリ、
現地の人と仲良くなる。
笑
試合の一か月前以上から
現地入りしたモハメドアリ。
喋りはおもしろいし、
人懐っこい性格を活かし、
ザイールに打ち解けるアリ。
対してフォアマンは
寡黙な性格もあり、
ジムに籠ったまま、
練習以外ではあまり
出歩かなかったようです。
これにより、
ザイールは
全員アリを応援
笑
という状況になり、
あの有名な
アリボンバイエ!
(アリ、やっちまえ!)
という言葉はここで生まれました。
後の猪木ボンバイエの
ルーツはザイールだったw
っていうね。
まず外堀を固めたアリ。
情報戦術に長けていることは
間違いありません。
戦いとは戦う前から始まっている。
孫子の兵法のような策略を感じます。
が、単純に
アリの天然のような気もします。
( *´艸`)
リングに上がった両雄ですが、
アリの応援のみで
フォアマンはリングに独りぼっち。
お互い地元でもないのに
フォアマンにとって完全アウェイ。
すごいですよねw
ロープに詰まったら
アリに勝ち目はない。
これも戦前、多くの有識者
ボクシング関係者たちが
口を揃えて言った言葉です。
アリは、
1ラウンドから
最終ラウンドになった8ラウンドまで
なんと、
ロープを背負いまくりの
詰まりまくり。(゚∀゚)
後にこの戦法は
ロープアドープ
と呼ばれ、
キンシャサ=ロープアドープ
みたいな感覚にまで昇華してます。
アウトボクシングが身上の
アリがのっけから脚を止めて
フォアマンのパンチを受け止めている。
ように見せて、
実はロープに深く寄りかかることで
フォアマンのパンチの強さを
殺すという作戦でした。
そうとは知らずフォアマンは
全力でアリに殴りかかるものですから
スタミナが思った以上に早く枯渇。
しかも、フォアマンが攻めてくると
アリはクリンチをして
フォアマンの耳元で
そんなものか?
その程度か?
もっと打って来い!
と挑発。
映像を注意してみて下さい。
アリはずっとフォアマンに
話しかけてます。
今の時代ならレフェリーに
注意されそうですが笑
このようにアリの術中に
どんどんハマっていくフォアマン。
そして迎えた第8ラウンド。
電光石火。
なんて言葉をよく耳にしますが
電光石火
とはこのことだ。
という稲妻のようなコンビネーション。
機を見るに敏。
高速連打!!!
アリの周りをサークルするように
マットに倒れこむフォアマン。
追撃をすることなく
それを見届けるアリ。
完全に映画の
ワンシーンです。
いやぁかっこいい。
二人ともかっこいいです。
しかもこの8ラウンドKO。
なんと
アリの予告KO的中という
まさに神がかった試合でした。
この試合で
アリのカリスマ性が盤石になり
神格化されたことは言うまでも
ありません。
まだ観たことがないという
若い世代のファンの方も
いると思います。
これは絶対に観ておくべき試合なので
必ず観るようにしてください笑
私は昔、VHSを買って
観たんですから。(∩´∀`)∩
(これ毎回言ってる感じですw)
ではまた次の名勝負で
お会いしましょう♬
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